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発明プロジェクト2 第3回ワークショップ報告レポート

印刷ページ表示 更新日:2022年3月29日更新

  2022年3月16日(水曜日)、東京都人権プラザで、発明プロジェクト2の第3回ワークショップを開催しました。
 前回までのワークショップで定めた発明の方向性を踏まえて、チームごとに企画会議を重ね、具体的な発明に向けた検討、試作、体験、検証等を行ってきました。今回は、その中間発表として行った第3回ワークショップの様子を報告します。 

ワークショップの様子
 
 18時30分にワークショップがスタート。各チームが発明したアクティビティを発表しました。まだ開発途中ですが、少しだけ紹介します。まずはAチーム「Teamゆゆゆ」から、3つのアクティビティ案を発表しました。
(1)できる動きが限られている人や、他者とのコミュニケーションが難しく共同作業が苦手な人の特性から発案した、影絵を用いたアクティビティ
(2)発達障害や知的障害など他者とのコミュニケーションや、協調性を発揮することが難しい生徒の特性から発案した、個人作業を得意とする人が活躍できる、「運ぶ」早さを競うアクティビティ
(3)言葉でのコミュニケーションは難しいが、絵のカードやジェスチャーでのやりとりはできる生徒の特性から発案した、ジェスチャーとピクトグラムカードを使ってコミュニケーションをとりながら「なぞ解き」をするアクティビティ

Aチームちーむゆゆゆの発表写真1

Aチームチームゆゆゆの発表写真2

Aチームチームゆゆゆの発表写真3
   
 次に、Bチーム「スモフラチーム」から、2つのアクティビティ案を発表しました。
(1)ベッドの上で寝た状態で生活しているが、口や手先を動かすことができる生徒の特性から発案した、支援器具を用いた「ピタゴラ装置」のようなアクティビティ
(2)知的障害があり、筋ジストロフィーに罹患しているが、肘から下は動かすことができる生徒の特性から発案した、次世代型電動車椅子「WHILL」を用いた移動とボールを転がすアクティビティ

Bチームスモフラチームの発表写真1

Bチームスモフラチームの発表写真2
  
 各チームの発表後、参加者が質問や感想を出し合い、ディスカッションを行いました。また、各チームをご担当いただいている特別支援学校の先生から講評をいただきました。

Bチームスモフラチームの発表写真3

Bチームスモフラチームの発表写真4

Bチームスモフラチームの発表写真5
  
 続いて、最初に発表したものとは別のアクティビティを、各チーム1つずつ実際に体験しました。

【Bチーム「スモフラチーム」】

<コンセプト>
・脳に腫瘍があり、力が弱く、複雑な動きが難しい生徒の特性から発案
・その生徒は以前、野球をしていたため、打つ・投げるなどの要素を取り入れた。また、ヘッドギアを装着していることにコンプレックスを感じているため、全員で被り物をすることで抵抗感をなくす。
・できるだけ簡単な動きで、力が強いとうまくいかない仕組みとする。

<主なルール>
・鬼を封印する陰陽師チームと災いをもたらす鬼チームとの戦い(1分間を3セット)
・陰陽師チーム(攻撃側)は、柵で囲われた柊イワシゾーンに封印玉(ボール)をできるだけ多く入れることによって鬼を封印する。
・鬼チーム(守備側)は、得点ゾーンに飛んでくる封印玉を金棒で打って弾き出し、封印されるのを防ぐ。
・陰陽師チーム(攻撃側)と鬼チーム(守備側)を入れ替えて実施し、柵で囲われた柊イワシゾーンに入った封印玉(ボール)の数が多かったチームの勝ち。

スモフラチームアクティビティ写真1

スモフラチームアクティビティ写真2

スモフラチームアクティビティ写真3

【Aチーム「Teamゆゆゆ」】

<コンセプト>
・聴覚障害のある人の「困った」から発案
・緊急時の情報は音声のみで伝えられることが多く、聴覚障害のある人はその情報を得ることが難しいことを理解し、協力して緊急事態を乗り越えることをねらいとしたアクティビティ

<主なルール>
・寝床から脱走したヒヨコたちを、眠っているにわとりに気づかれないように飼育員たちが寝床に戻すアクティビティ。
・飼育員チームは、にわとりチームが眠っている間(2分間)に、脱走したヒヨコを寝床に戻す。
・アクティビティ中、にわとりは5回まで目を覚ましてよい。にわとりが起きている間(5秒間)は、飼育員は動いてはいけない。
・にわとりが目を覚ますことは、飼育員の一人だけに「にわとりウォッチ(振動する時計)」で3秒前に伝わる。にわとりウォッチをつけている飼育員は、声を出さずに身振りなどによって、にわとりが目を覚ますことを他の飼育員に伝える。
・飼育員チームとにわとりチームを入れ替えて実施し、寝床に戻したヒヨコの数が多かったチームの勝ち。

チームゆゆゆアクテビティ写真1

チームゆゆゆアクテビティ写真2
 
 両アクティビティとも、とても盛り上がり、楽しく体験した後に、各アクティビティで伝えたい内容を感じ取ることができました。
 その後、両チームのメンバーが円陣になり、質問しあったり、各アクティビティの良い点や改善点について議論しました。「各発表にその人らしさが溢れていて聴いていて楽しかった」「たくさんご意見をいただけて嬉しかった」「質問されることで、課題が見えたり、気づきがあり、深めることができた」「みんなの本気度が伝わってきて、同じゴールを目指す一体感を感じた」などの感想が聞かれました。

両メンバーで議論
 
 今回、合計7つのアクティビティが発表されましたが、課題もたくさん見えたので、今後は5月に予定している「完成発表イベント」を目指してブラッシュアップすることで、完成へと近づけていきます。

(注)上記で紹介したアクティビティは、まだ開発途中のため、今後、変更になる可能性があります。


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