本文
平成30年度東京都人権プラザ図書資料室事業(第3回)
多くの外国人が暮らす東京においては、言語や文化の違いなど、外国人への理解を深めていくことが大切です。本事業では、作家・温又柔(おん ゆうじゅう)氏の著書を通して、アジア圏の言語・文学にも触れながら、在住外国人の抱える様々な人権問題や多文化共生社会について考え、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて多文化交流・国際理解につなげます。
幼少期に台湾から日本に移住し、自らを「台湾系ニホン語人作家」と名乗る温氏は、これまで、自己のアイデンティティを模索し、複数の言語、国家、文化の間でゆれ動く「移住者」の生き方を描いてきました。今回は、芥川賞候補作『真ん中の子どもたち』などの作品について「旅、人、言語」をキーワードに解説し、各国での滞在経験、多言語・母国語、作家としての歩み、民族の問題などについてお話しします。
また、会場で温氏の著書や図書資料室の関連図書を紹介します。
2019年2月23日(土曜日)
13時30分から15時30分まで
【前半】講演
「旅・人・言葉を語る ~『日本語圏文学』からみる多文化共生~」
【後半】朗読
「私の特権 ~『どちらでもある』と『どちらでもない』の間で~」
東京都人権プラザ 1階 セミナールーム
東京都港区芝2-5-6 芝256スクエアビル
交通アクセス:東京都人権プラザ
60名(事前申込制・申込多数の場合は抽選)
無料
手話通訳、託児保育が必要な方は、申込み時にお知らせください。
この事業の申込は締切りました。
2019年2月11日(月曜日)
東京都人権プラザ 図書イベント担当
電話:03-6722-0123
作家
1980年、台湾・台北市生まれ。3歳の時に家族と東京に移住し、台湾語混じりの中国語を話す両親のもとで育つ。2006年、法政大学大学院・国際文化専攻修士課程修了。2009年、「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞。2011年、『来福の家』(集英社)を刊行。2015年、『台湾生まれ 日本語育ち』(白水社)を刊行。同書で第64回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。2017年、『真ん中の子どもたち』が第157回芥川賞候補(平成29年上半期)となる。2018年6月、『空港時光』(河出書房新社)を刊行。他に、2013年、音楽家・小島ケイタニーラブと共に朗読と演奏によるコラボレーション活動〈言葉と音の往復書簡〉を開始。同年、ドキュメンタリー映画『異境の中の故郷―リービ英雄52年ぶりの台中再訪』(大川景子監督)に出演。
Copyright © Tokyo Metropolitan Human Rights Plaza. All rights reserved.